本の話を連続して書いています。なんでも継続することが苦手なのですが、本を読むことだけは小さなころから淡々とやってきて、もはやこれぐらいしか続けられることってないのではないか、と思っています
それすらもここ数年危機的状況でしたが、2つ前の記事で紹介した「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という本を読んだあとから少しずつ好転しつつあります。
自分にない文脈を取り入れていくってやっぱり楽しいよな、やめちゃだめだな、と思わせてくれたこの本に感謝です。
今回ご紹介するのは恩田陸さんのこの作品
久々に一気に一冊読み切るという経験をしました。
イギリスの田舎のある街で首と胴体が切り離された遺体が発見された。猟奇的殺人か、または怨念によるものか…
場面は変わって、あるお屋敷でパーティーが開かれ、そこでも不可解な事件が起こります。
そして、意味ありげに挟み込まれる音楽家とある男の会話
これら3つのモチーフはどこでつながっているのか。お屋敷のパーティーの話を中心として物語が進んでいきますが、そこに集う人々もどこか裏がありそうな雰囲気です。
後半になるまで全容があまり見えないのに、ラストまで納得感がありました。
わかりやすいどんでん返しではないけれども重厚なミステリーだと思います。
じっとりとしてうすら暗い情景と、なんとも不気味な事件の数々。
この本を読むきっかけとなった動画
積読チャンネル
ある本の書き出しをそれぞれ恩田陸さんの文章に寄せて生成し、本物をあてるという遊び。
お三方の生成した書き出しもとても上手で、恩田陸さんの小説をあまり読んだことがなければ騙されうる仕上がりだと思います。
でも、恩田陸さんの文章、やっぱりすごい。この書き出しから始まる本、読みたい!
そんな衝動から手に取りました。読書のモチベーションの中で「この本どうしても読みたい」という衝動に勝るものはありません。
じっとりとした湿度の高い雨の日の描写から始まる本編。濃い霧が体にまとわりついてくるような気がしてくるから不思議です。
恩田陸さんの本は結構読んだつもりでいたけど調べてみたらまだまだたくさん未読のものがありました。まだこれから知らない作品を読めるなんて幸せなことです。
ではまた。
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